私は最近、都電荒川線のそばにある家に引越しました。鉄道全般はともかく路面電車に深い興味があったわけではなかったのですが、瞬く間に生活の一部になりました。
いうまでもなく、都電荒川線は現在運行されている最後の都電です。
都電にはこれまで数回しか乗ったことがなかったのですが、毎日のように乗っていると、非常に便利で心地の良い交通手段だということがわかりました。
その便利さの理由は、停留所での「乗りやすさ」にあると思います。駅や停留所は、鉄道と乗客の大切な接点であり、これが使いにくいと乗客のUX(ユーザーエクスペリエンス)は良いものになりません。
この写真をご覧ください。昭和通りから都営浅草線宝町駅のホームへ下りる階段です。仮に一駅しか乗らないとしても、乗客はこれだけの階段を降り、目的地に着いたら同じくらいの階段を上ることになるかもしれません。
健康な人でも、この階段を上り下りするのは大変です。(数えたら80段以上ありました。)これだと乗客のUXが良いものにはなりません。
この写真をご覧ください。王子駅前停留場の写真です。乗客は降りたらほんの数歩で歩道に出れます。
また、今の都電の停留所にはこのようなスロープが設置されていて、車椅子でも上り下りが楽です。更に、停留所のホームはかさ上げが行われていて、ホームと車両の間に段差はありません。都電の停留所は、ボーダーレスなのです。
都電は自動車の時代にふさわしくないといわれ、次々と廃線になりました。それは誤った考えではなかったと思います。荒川線が廃線を免れたのは、自動車とともに路上を走る箇所が少なかった為、とよくいわれます。
路面電車は後になって世界的に再評価されるようになりました。いろんな理由がありますが、そのひとつに、〈バリアフリーにしやすい、乗客にとって優しい交通手段〉だという点をあげることができます。
都電はだいたい6分間隔で走っていますが、日中、空(す)いていることはあまりありません。これは都電が私を含む多くの人々の生活の一部になっているだけでなく、愛されている証拠だともいえます。
腰の曲がったおばあちゃんが停留所のスロープを上って軽々と電車に乗り込むのを見ると、都電は乗客にとってUX、UI(ユーザインタフェース)ともに優れたシステムではないかと感じます。我々グリーンオンはゴルファーにとって使いやすいツールを作ることを目指す会社ですが、都電から学べる点は多くある筈です。
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