Shinagawa Is Three Boxes, Three Lines

2021年1月27日 カテゴリー:よもやまばなし

コロナがはじまる何年も前のことです。
あの頃の東京には外国人の方がたくさん住んでいたり旅行に来ていて、電車に乗っていても外国語で交わせられる会話を聞くことはそう珍しいことではありませんでした。
恵比寿を出たばかりの内回りの山手線の中で、アメリカ英語が聞こえてきました。高校生らしき少年達が、明るい声でこんなはなしをしていたのです。
少年A「今度の待ち合わせ、どこにしようか」
少年B「品川駅がいいな」
少年A「シーナガーワー? なんで?」
少年B「僕らみたいに漢字が読めなくても品川だけは誰だって分かるんだよ。だって、品川の漢字って、three boxes, three lines(3つの箱、3本の線)なんだから」
私はそれを聞いて耳を疑いました。「え、〈品川〉って〈3つの箱、3本の線〉なの?」、と。
電車はやがて品川駅に着き、明るい色のTシャツを着た少年達は降りていきました。
私はおどおどしながら品川駅の駅名標に目を向けました。

品川駅の駅名標

※2021年1月23日撮影

……。
確かに、〈3つの箱、3本の線〉でした。
山手線の駅名を思い浮かべても、漢字を知らない人が見て認知できそうな駅は他にありません。
また、山手線は環状線ですので、品川駅を乗り過ごしたとしても、いずれは品川駅に戻ってきますよね。
一番最初にこのはなしをした人は、ちょっとした天才だったのかもしれない——私は、そこまで思ったのですが、しばらくして、「でも、山手線の駅名標は複数の言語で表記されているし、スマホがあれば漢字が読めなくても待ち合わせはそう難しくないはず」と思い、このはなしは、記憶の引き出しの奥に入れたままになりました。

先日のことです。東海道線で東京駅から横浜へ向かっていたら、大森駅のそばに、こんなオブジェがあることに気付きました。

大井水神公園にある立体化された「品川」

〈3つの箱、3本の線〉を立体化したら、確かにこうなりますよね。パーツの数は若干違いますが。
大井水神公園にあるこのオブジェを見て、私は「これを作ったデザイナーは〈3つの箱、3本の線〉のはなしをどこかで聞いていたのに違いない」と思いました。

大井水神公園にある立体化された「品川」

もし聞いていなかったとしても、デザイナーの人はきっと、漢字を知らない人にも「品川」が伝わるようにしたかったのだと思います。(このオブジェは横書きにするより縦書きにした方がいろんな方向から読みやすくなっていたとは思っていますが。)
このオブジェは、国際化が進んでいる品川区にぴったりです。
コロナが落ち着いたらより多くの外国人の方が、品川に住んだり訪れるようになればいいですね。

コロナのおかげで家にいる時間が増えたゴルファーはたくさんいらっしゃると思います。家でのパッティングやスイングの練習に、グリーンオンの〈レーザーコーチ〉をおすすめします。きっと、上達をもたらせます!

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