3. パー、ボギーの由来

2010年9月27日 カテゴリー:The 19th Hole - Column

“Don’t be bad or the Bogeyman will get you”, as many an exasperated mother told her naughty child . . . but who or what is the Bogeyman? Ask a hundred children to draw it, you will get a hundred vastly differing images returned. The Bogeyman is a creature of many forms and of no fixed form. It is the personification of all our most personal and intimate fears . . . and it is waiting for us now in the shadows.


ゴルフでは最も良く使う言葉、パーやボギーの由来について調べました。
多くの方がその由来について書いていますが、納得できる記述はなかなか見当たりません。海外の文献も参照して、最も確からしいと思われる由来をまとめました。

ボギー(Bogey)は19世紀の終わりに英国で使われ始めました。ホール毎に標準スコアを設定するとのアイデアはConvey Golf Club の Mr. Hugh Rotherhamが1890年に初めて考え出したという説が一般的に受け入れられています。標準スコアとは、上手いゴルファーが幸運や失敗なしにプレイするショット数で、彼はGround Score (基盤スコア)と呼びました。当時は、マッチプレーが主体でしたが、Ground Scoreとは、言わば仮想的な競技相手がスコアで示されたとも言えます。即ち、この目に見えない仮想的相手(Ground Score)に対して勝負する競技システムが確立されました。

この目に見えない仮想競技相手にBogeyの名前がついたのが、ボギーの由来です。名前付け親は、Great Yarmouth Golf ClubのMr. CA.Wellmanです。先に述べた新競技システムを気に入ったYarmouth Golf Clubの理事長であるDr.Browneが自分のクラブに取り入れました。ある日、彼がこの新競技システムでMr. CA.Wellmanとプレイした時、Mr. CA.Wellmanは、この目に見えない競技相手はBogey manだ(This player of yours is a regular bogey man!) と叫びました。
丁度その当時、Bogey Man という歌が流行っていました。Hush! Hush! Hush!Here comes the bogey man. He will catch you if he can! いつもGround score を出す仮想相手に思わすBogey Manと呼んだ機知は流石に英国人です。所で、Bogey manの語源は16世紀のスコットランドの幽霊 Bogleで、当時はBogey manは幽霊とか悪魔の意味で広く使われていました。

BogeyはColonel Bogey とも呼ばれます。間もなく、この新競技システムが南部の海岸にあるThe United Service Club に紹介されました。このクラブのメンバーは全員肩書きを持った軍人です。この目に見えない競技者Bogey man をメンバーにする(この新競技システムを導入する)に当たって、「この決してミスをしないBogey manの肩書はColonelだ。Colonel Bogey! 」

ここまで読まれて、「あれ?パーと間違えていない?」と思われた読者も多いと思います。ゴルフの基準スコアは初めはボギーと呼ばれていたのです。

Parはもともと英国の株取引で使われていた言葉です。株価が高い、低い、ノーマルと変化する際、ノーマルな時の数値をParと呼ばれていました。ゴルフ記者のMr. Dolemanは、1870年にPrestwickでの全英オープの記事の中で、Prestwickの12ホールのプレーでミスのないプレーのスコアは49であると書き、それをPrestwickのParと呼びました。

このように、ParはBogeyよりも早く英国で生まれ使われましたが、今日のParの基準はずっと後に米国で制定されました。1893年に創立された米国女子ゴルフ協会、続いて1894年に設立された米国男子ゴルフ協会でハンディキャップシステムの開発が始まりました。
1911年に、全米ゴルフ協会(男子)でParの基準が設定されました。即ち、Par3は224Yds以下、Par4は225-425Yds、Par5は426-600Yds、Par6は601Yds以上。

ゴルフの道具の発達により、スコアは徐々に良くなってきましたが、英国ではBogey scoreの修正は行いませんでした。英国のBogey Scoreは各クラブの判断で決められ、米国のParのような全国レベルの基準ではありません。この結果、多くの上級者はBogey Score を上回るようになりました。アメリカでは、このような現実を踏まえて、Parの1オーバーをBogeyと呼ぶようになりました。英国にとっては無念極まりない結果です。英国でゴルフのハンディキャップシステムが制定されたのは1925年です。英国のPar及びハンディキャップシステムを制定したのは、あのRoyal and Ancientではなく、Council of National Golf Union(CONGU)でした。

注:本稿はHistory of Golf,The AMERICAN GOLFER を参考にしました。

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