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空気は読む物?

数年前からKY、空気を読めない、という言葉が若い人の間で使われるようになりました。その場の空気を感じられない人が増えたのでしょうか?

私の世代は、「空気」という言葉は、イザヤ・ペンダサン(山本七平のペンネームと言われている)の「日本人とユダヤ人」を思い起こさせます。この本は、日本人が無意識のうちに行動している行動様式を強烈に自覚させてくれた本で、当時は大ベストセラーになりました。彼は、その日本人の行動様式を「日本教」と呼んでいます。「日本教」のキーワードは、人間と空気です。仲間内の会議でもでも、会社の会議でも、国家の方針を決める会議でも、その時のその場の「空気」が決める。自分は反対だが反対できない空気、日本教の教徒は「空気」を無意識に感じ行動する。日本には、色々な宗教、政治、思想を主張する日本人集団がある、しかし、日本人である限りその集団の一員である前に、この日本教の教徒でもある。彼の指摘は現在でも通用すると思います。

日本人とユダヤ人 (角川文庫ソフィア)


KYと言う言葉の流行は、日本教徒ではない人種の出現の表れでしょうか、それとも日本教徒だからこその現象でしょうか?

末永

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