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将棋の言葉

最近は将棋を指す機会もめっきり減りましたが、将棋を趣味としておりますので、将棋由来の言葉を紹介していきたいと思います。
時々、一般的な用語として使われることもありますので、少しは参考になればと思っております。

将棋の言葉

・ 王手(チェック)

「次の手で王将(キング)をとるぞ」という脅迫の意味があり、その脅迫を受けた側は「王手(チェック)された」「王手がかかった」状態となります。
一般的な意味では、追いつめられた状態を示しています。

・ 詰み(チェックメイト)

王手の中で絶対に逃れる事ができない形があり、それを「詰み」(チェックメイト)と言います。つまり「詰み」とは王手の形の一つであり、その中で最も厳しい物を指しています。
一般的な意味では、完全に行き詰まって動きのつかない状況を言います。

・ 頓死

詰まないはずが逃げ方を誤ったりして詰まされてしまう場合と、もう一つ、単純に自玉に詰めがかかっているのをうっかりして違う手を指し、呆気なく詰まされてしまった場合についても同様に「トン死」という表現を使います。
一般的な意味では、あと一歩で勝利を得る直前で逆転負けをすることを言います。

・ 一歩千金

「一番弱い歩でも局面によっては、金以上の必要性を示すこともあり、だから、たかが歩と簡単に考えてはならないということです。
一般的な意味では、平の人でも状況によっては大きな役割を果たすことがある意味でつかわれます。

・ 将棋倒し

将棋の駒を立てて並べ、1枚を倒すと隣の駒にぶつかって隣の駒が倒れ、続いてその隣の駒が倒れるというように連鎖的に駒が倒れていくようにして遊びます。
ドミノ倒しを将棋の駒で行ったものであるが、日本での将棋倒しの歴史はドミノ倒しよりも遥かに古いです。

・ ヘボ将棋 王より飛車を かわいがる

いくら飛車が強力な駒であっても、玉が取られては勝負が終わってしまうので、玉を王手から防ぐことが必要で飛車を取られることは諦めなければならないこと。
ことわざではなく川柳です。明治の頃の落語家さんが作り、落語の中で使われて世間に広まりました。下手な将棋では、王手飛車取りとなった時に、「どっこいそうは行くかいってんで」と飛車が逃げるのです。落語『浮世床』にあるギャグを、そのまま川柳にしたもので、元祖は落語です。

・ 終盤は駒の損得より速度

終盤は駒を多く取るよりも早く玉を寄せることに注意を払うほうがよいということ。
将棋は相手の王様を取り合うゲームです。駒を取ることは有利に将棋を進めるためには必要なことですが、王様を取るという目的を忘れてはいけないとの意味です。

・ 敵の打ちたいところに打て

敵の打ちたいところにこちらから先に駒を打つことによって、相手の手段を消すことができるということ。敵にとっての要所は、自分にとっての要所でもあります。
普段の仕事においても、相手の立場から物を見ることにより、重要な点が判ることがあります。

最近の将棋界の話題としては、プロ棋士とコンピュータの対局があります。
今回の対決ではコンピュータ側の勝ち越しとなりましたが、この先はどうなっていくのでょうか? チェスに於いては、コンピュータが人を凌駕しつつあるようです。

私たち庶民にとっては、縁台で口三味線を弾きながら、時々「待った」をしつつ将棋を指すのが良いのでしょうね。

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