記事一覧

ITの町にはハッカーが多い?

前回に続いて、私の無知による勘違いです。
台湾の新竹は、台湾のシリコンバレーといわれるほどにIT関係を中心とした新しい企業たちが近代的な工業団地を構成しています。
その新竹のホテルで、女性の従業員と話していた時のことです。彼女はこの辺りにはハッカーが多くいるので有名だと説明してくれました。私は、IT関連企業が多くあるから頷けると言うと、彼女は不思議な顔をしたのが忘れられませんでした。

後日、台湾の友人が食事に誘ってくれた時、今日は素朴な客家レストランに連れて行くと言われ、レストランで客家の歴史を学ぶとともに、ホテルの従業員の顔を思い出しました。ホテル従業員の言っていた“ハッカー”とは、“Hacker”ではなく“Hak-ka(客家)”のことでした。客家とは、ご存知の方も多いとは思いますが、古代中国の時代から周辺の国に逃れた漢民族の末裔で、言語、食べ物、文化をその移住の土地でも頑なに守っている人たちです。台湾の新竹周辺には多くの客家が住んでいます。
客家に関して、観光地としては福建省の客家円楼が有名ですね。料理は日本にも多くの客家料理店がありますから御存じの方も多いと思います。
客家から多くの有名人も輩出しています。中国革命の父『孫文』、改革開放政策の『鄧小平』、シンガポールの初代首相『リー・クアンユー』、タイ元首相『タクシン』が代表です。

知らない国、知らない街を訪れる時は、歴史や文化を少しは勉強してから行くのが礼儀とつくづく反省した、恥ずかしい思い出です。

末永

・ 福建省の客家円楼
福建省の客家円楼

コメントする