今年の2月に、京急川崎駅の「フラップ式列車発車案内表示装置」(通称「パタパタ」)の使用が終わったことが鉄道ファンを中心に話題になりました。
私が子供だった頃、「パタパタ」型の掲示板は駅や空港でよく目にしました。当時は、未来を感じさせる掲示方式だったのです。プレートに印刷された文字や数字を使用していたため、非常に解像度の高い表示を実現できたのが特徴のひとつでした。ですが、「パタパタ」はLEDや液晶を用いるより汎用性の高い方式に遅れをとり、公共の場ではまず目にしなくなりました。
通販サイトでは「パタパタ」型の時計が「レトロな時計」として販売されています。「パタパタ」は、完全に過去のものになったのです。
実は、私は最近まで、この「パタパタ」型の目覚まし時計を使っていました。
これを親からもらったのは70年代中ば。王貞治や張本勲がヒーローだった頃のことです。同時はまだデジタル時計が珍しく、親は「デジタル時計を子供に与えると、従来の時計の読み方がわからなくなる」といって躊躇していたような記憶があります。
私はこの目覚まし時計を、時代が令和になるまで使いました。さすが世界のセイコー、最後の最後まで壊れませんでした。平成の中頃からアラーム音が歪むようになりましたが。
今ではこちらが私の「目覚まし時計」になっています。
〈アマゾン アレクサ〉という、バーチャルアシスタントです。バーチャルアシスタントは使い出すと非常に便利で、あらゆる場面で私とパートナーの生活をアシストしてくれています。
アレクサに、「アレクサ、いま何時?」と聞けば正確な時刻を教えてくれるし、そのようにいえば、毎朝決まった時間にアラームを鳴らしてくれます。スパゲティを茹でている時に音声でアラームを設定できるのも便利です。
半世紀近く私に時刻を伝え続けてくれたパタパタ目覚まし時計はとうとう不要になり、リタイヤさせました。Adieu!
私は子供の頃から『2001年宇宙の旅』のようなSF映画が大好きで、「21世紀になれば技術が進んでいろんな凄いことが起きるだろうな」と思っていましたが、まさか目覚まし時計がいらなくなるとは思っていませんでした。
この先、人はどのように時刻を知るようになるのでしょうか? 「これからはきっと、現在時刻をはじめとするあらゆる情報が直接、意識に送り込まれるようになるだろう」と私は思っています。
スタンリー・キューブリックやリュック・ベッソンの映画で描かれた世界とはだいぶ違うものになりそうですが、未来は楽しみです。
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